始まりは”お問い合わせ”からの1通のメールだった。
そこから始まった「ストリートスライダーズ蘭丸モデル再現プロジェクト」
何とか完成にこぎつけました。
スペック:
ボディ:マホガニー30mmバック メイプル5mmトップ
ネック:メイプル648mmスケール ロースウッド指板
削りだしブラスナット
オールラッカー塗装
オリジナルの蘭丸モデルは松下工房製ですが、資料が無いのです。
あるのは1枚の写真と数点のスナップだけ。
ネックがストラトの長さなので通常のSGの図面が使用できません。
バランスを想像しながらネックの仕込み角やネックポケットの長さや深さを決めております。
そして何より苦労したのが全てが手作業というところです。
その為手の感覚ならではの精密作業も出来れば、人間ならではの粗さも出てしまっていて、
そのあたりの都合をつけることに大変苦労をしました。
製作期間は5~6か月掛かったでしょうか。
半分は塗装に費やしましたが。
それでも満足いったとは言えないのですが、あまりお待たせするのも心が痛いので
これなら大丈夫だろう・・・という目安が付いたところで塗装をストップして仕上げに入りました。
最初から製作期間は1年!とお伝えしておけば、もっとじっくり取り組めたのかもしれませんね。
そのあたりは今後の課題です。
後は価格問題ですね。
今回のオーダー価格は一般に比べて恐らく半額以下です。
それでも大金だと思うんですね。
物価や光熱費が上がっている現在では、ギターに大金を払う事は大変だと思います。
労力に比べても安すぎると思いますが、それでも大金。
価格設定は難しいですね、実際。
ですので、今後もしこのモデルを注文したいと思われる方は30万以上は掛かると覚悟しておいてください。
考えてみれば光熱費や価格高騰は私にも襲い掛かってきているのですからね。倒れるわけにはいきません。
ともかく無事オーナー様にもお届け出来ましたし、今回の製作は大変勉強になりましたので感謝しかありません。
今後も安くて良いギターを作ってまいりますので、オーダー是非よろしくお願いいたします。