音楽には大きく2種類に分けられます。
明るいか暗いか。メジャーかマイナーか。
音楽用語を用いて日本語で言えば長調と短調。英語で言えばMajor or Minor。
そしてこの枠からはみ出た音楽がもう一つあります。
それがブルースです。
昔の歌謡曲で「何とかのブルース」というタイトルのものが結構存在しましたが、それはいわゆるムード歌謡です。
ブルースではありません。
哀愁を漂わすにはピッタリのタイトルだったのでしょう。
それではブルースとは一体どういう音楽なのでしょうか?
その歴史はググッてもらうとして、ここではモダン(近代の)ブルースの定義を示します。
①12小節のコード進行(7thが主)・・・1411 4411 5415(キーAで、ADAA DDAA EDAE)
②シャッフルのリズム・・・3連の中抜き、付点16分。
③メロはメジャーコードに対して♭3rd/♭7thを使用する。
一番の特徴は③でしょう。
Aブルース進行の時にAマイナーペンタトニックを使用する事です。
これは通常のメジャーの音楽ではありえない事です。
逆に言えば通常のメジャー進行でマイナーペンタトニックを使うとブルースが聞こえる~♪となってしまいます。
大体はこれをやると怒られます。
また、ロックンロール・R&B・ソウル・ファンク・ジャズ・ラップと皆さんが普段聞いている音楽もブルースが無ければ生まれなかったかも知れません。
この様にブルースは皆さんとは切っても切れない関係だったのです。
ましてやエレキギターの発展もブルース、ペンタトニックがあったからこそと言えるでしょう。
中世ヨーロッパの楽器の発達とともに発展して言ったクラシック音楽とは一線を画す背景を持った音楽であるブルースは、その人生の哀しさや、やり切れなさに反抗するようにオンボロギターやオンボロピアノをかき鳴らし歌い継がれてきたものですから、それが後のロックやジャズに昇華していったのも納得できるところですし、現在の私たちがそのルーツを探るのも自然な流れと言えるでしょう。
皆さんも一度くらいはブルースを聞いてみてください。
そしてギターを手に取り、ラ・ド・ド♯・ミと弾いてみてください。
きっと貴方のギターがバック・トゥ・ザ・フューチャー。
古くて新しい世界に連れて行ってくれますよ。
グッドラック!