テンポ、BPM60とは1秒に1拍。BPM120なら0.5秒に1拍です。
曲に合わせて弾いているとき、コード譜を見ながら弾いているときにフレーズやコードを失敗したとします。
その後のフォローは出来ていますか?
あたふたして曲を見失い、戻れなくなっていませんか?
音楽は時間の流れそのものです。
音楽を演奏すると言うことは時間を支配する事、または時間の流れに逆らうことにもなります。
一度乗り遅れてしまうと元に戻すことは困難になりますので、
常に体か心でリズムを刻み続ける必要があるのです。
失敗してもあわてず騒がずにリズムをキープし、また弾き始める。
そうする為にはスーパーコンピュータよりも早く複雑な計算をして熱を持ち始めている脳を
クールダウンしてやる必要があります。
パソコンに負荷を掛けるとCPUが熱を持ち暴走してシャットダウンすることがあります。
これは人間にも起こりえます。
就寝時なかなか寝付けない人でも、学校で苦手な科目や興味の無い授業を受けている時ほど、
すやすやと眠れた経験が誰しもあると思います。
それこそが脳の熱暴走、シャットダウンなのです。
ギターを演奏するときには脳は様々な処理をしています。
自分の出す音を聞き分け、体に指令を出し、時間を管理しながらリアルタイムで
記憶の中からコードやフレーズを引き出しています。
そのときに少しでも失敗をすると脳にバグが発生し、修正に莫大なエネルギーを使います。
熱暴走はそんなときに起こります。
その失敗をすぐに修正する経験やスキルがあれば脳への負担は少なくてすみますが、
初心者の場合は目の前が真っ白になりバシッと閉店ガラガラ。
シャットダウンしなければ細胞が破壊されてしまう!と脳が判断します。
当然音楽はストップ。冷や汗ダラダラ。手汗びっしり。
また、新しいフレーズやコード、音楽理論を勉強しているときに理解できず頭が真っ白になって
途中で投げ出してしまったりしていませんか?
そんな時はクールダウンしましょう。
クールダウンする方法は簡単です。
ただ落ち着け!と自分に指令を出せばいいのです。
それは瞑想に似ています。
ただ落ち着く。心静かに。
波立った心にまるで凪の海の遥か向こう、地平線に夕日が沈み海鳥の声だけが聞こえている。
そんな静かで雄大な情景を作ってあげるのです。
すぐ脳は再起動し大活躍するでしょう。
音楽とはリズム。リズムとは時間。時間とは地球の自転。
自転しながら太陽の周りを公転。太陽系も回る。銀河も回る。宇宙も広がる。
こんな壮大な時間の流れを感じながらクールに演奏する。
それを心掛けて練習を続けていけば、その時間はあなたの物となり瞑想などしなくとも
ギターを弾くことで、心落ち着く静かな時を過ごす事が出来るでしょう。
そしてリカバリーするスキルも磨かれていくのです。
クールに行こう。
これも大事な上達法の1つです。